ダイヤモンドのバリュー 資産価値のあるダイヤモンドジュエリーとは?

高騰が続くダイヤモンド。オークションでも高値に

金に続き、ダイヤモンドの価格の上昇が最近話題になっています。そこで、ダイヤモンドの資産価値について、宝石のプロフェッショナルの方たちに伺ってきました。

「過去10年間のダイヤモンドの価格を見ると、すでに倍~倍以上の上昇が見られます。2008年のリーマンショックの時には、ダイヤモンドのマーケットでも25%あまりの突発的な下落が起きましたが、株式市場よりずっと早く回復しています」と語るのは、世界的なオークションハウス、サザビーズ アジアの宝飾部門スペシャリスト兼デピュティーディレクターのキャンディス・マックさん。「高騰の理由は、ダイヤモンドを代替投資と捉えて、投資する方が増えてきたからだと考えられます。ダイヤモンドは持ち運びが簡単にできて、保管しやすい。価格が比較的標準化されていて、取引が容易などの利点があります」

同じく世界的オークションハウスであるクリスティーズ ジャパンの宝石担当、ビアンキ葉未さんはこう語ります。

「市場動向の影響を受け、オークションでもトップクラスのダイヤモンドの高額落札が続いています。ダイヤモンドの資産価値が注目されていることも一因だと思います。クリスティーズでは香港はもちろん、ニューヨークやジュネーヴでもアジアの方々が活発に参加され、高額なジュエリーを落札しているのが目立ちます。ダイヤモンドの中でも希少なカラーダイヤモンドの人気は特に高く、熾烈なビッドの応酬が見られます」

ここまでダイヤモンドが注目されている今、私たちもダイヤモンドの資産価値についてぜひ知っておきたいものです。

そこで、日本のジュエリー界を100年以上に渡って牽引してきた諏訪貿易でジュエリーの査定をしている原田信之さんに、ダイヤモンドジュエリーの選び方について話を聞きました。原田さんは、長年世界中で宝石の買い付けを行ってきた宝石のエキスパートです。

知らない人が多い「2種類のジュエリー」

「まずジュエリーには、〈宝石の装身具〉と〈貴金属の装身具〉の2つの種類があることを知ることが大切です。〈宝石の装身具〉とは、宝石を生かすためにデザインされているもので、どんな年齢の人でも着けられますし、流行と関係がないので、いつの時代でも着けられます。一方、〈貴金属の装身具〉はデザインがフォルムから入っているもので、付加価値をつけるために宝石があしらわれています。宝石を生かそうという発想ではありません。ひとつのブランドでも〈宝石の装身具〉と〈貴金属の装身具〉の両方を作っているところが大半なので、わかりづらいのですが、宝石を生かすデザインは宝石がある程度大粒でなくては成り立たないので、価格が高くなります。これが本当のジュエリーなのです。もちろん、パヴェダイヤを使い、流行を意識したデザインの〈貴金属の装身具〉も、身に着けて楽しむという大きな意味があります。これも大切なことです」

ただし、ジュエリーを売却するとき、〈宝石の装身具〉は買値と同じくらいの価格で売れる可能性もあり、〈貴金属の装身具〉はかなり安くなってしまいます。ですから、ジュエリーの資産性を考えるときには、この2つの区別がわかっていないとなりません。

さらに、ダイヤモンドの石自体も資産性のあるものとそうでないものがあります。

「宝石の品質で大きさというのは、とても大きな要素なのです。ダイヤモンドだと、4Cという評価が広く知られていますが、大きさ以外の3C(カラー、クラリティ、カット)の部分を少し妥協しても、より大きなものを買ったほうが良いと思います。エンゲージリングの場合、男性もリング選びに関わりますが、男性は基本的にスペックが好きです。そのため、3Cの評価がより高いものを求める傾向があります。すると、必然的にダイヤモンドの大きさは小さくなってしまいます。アメリカの場合、エンゲージリングは1カラット以上を目指します。予算は日米で大きく変わりませんから、3Cの評価は低くなりますが、大きさがあると年齢を問わず身に着けることもできますし、資産性も高くなります」

十年に一度くらい余裕資金で大粒を

資産性を考えるなら、大粒のダイヤモンドを10年に一度くらい、何かのアニバーサリーに買うというのも良い。

「旦那様の車の金額くらいなら理解を得やすいとすると、車は普通100万円から300万円くらいでしょうか? そのくらいの金額だと、ある程度大粒のダイヤモンドが買えます」

ダイヤモンドジュエリーはジュエラーで買っても良いですが、オークションで気に入ったものを買えたら、大変お得とか。

「ジュエリーの価格はかなりの部分が流通マージンなのですが、オークションでは流通マージンを除いた価格でスタートするので驚くような価格で手に入るチャンスがあります。ただし、見る目が必要です。一流ブランドのものはある程度信頼できるので、不安でしたらブランド物で選ぶのも良いでしょう」

日本でも気軽に参加できるオークションがいくつかありますが、「毎日オークション」は出品数が多く、手頃な価格からあるので、初めての人でも参加しやすいでしょう。

ダイヤモンドは選び方によって、確かに資産価値を持ち、経済危機、戦争など、有事の時ほどパワーを発揮します。世界的に経済状況や政情が不安定な今、リスクヘッジとして持っていたいという人も多いでしょう。しかし、原田さんは資産としてだけで買ってほしくはないと言います。

「宝石は〝楽しみ半分、資産半分〟という気持ちで買っていただきたいと思います。投機はしてほしくありません。身に着けて何十年も楽しんだ後も価値を持つものって、宝石しかないのです。ぜひ身に着けて美しさを楽しんで、心地良さを感じてほしいと思います」

ダイヤモンドStyle Guide

写真上から

2013年クリスティーズのジュネーヴのオークションでカラーレスダイヤモンドとして史上最高価格で落札された「ウィンストン・レガシー」。101.73ct/ペアシェイプ、Dカラー、フローレス。  SFr.25,883,750

Christie’s Images Limited 2014

2013年クリスティーズのニューヨークのオークションでゴルコンダ産ダイヤモンドとして史上最高価格で落札された「プリンシィ・ダイヤモンド」。34.65ct/ファンシー・インテンス・ピンクダイヤモンド。US$39,323,750

Christie’s Images Limited 2014

2013年クリスティーズのジュネーヴのオークションで落札されたファンシー・オレンジダイヤモンド。14.82ct。オレンジダイヤモンドとして史上最高落札価格。SFr.32,645,000

Christie’s Images Limited 2014

毎日オークションで話題になったファンシー・ピンク・ブラウンダイヤモンド。落札価格は、¥21,000,000

毎日オークションで注目されたファンシー・ライト・イエローダイヤモンド。落札価格は、¥46,000,000

諏訪貿易の原田さんがアントワープで買い付けた透明感が特徴的なダイヤモンドをリングに仕立てたもの。誤魔化しのきかないエメラルドカットで、鏡のような強い輝きが魅力の逸品。5.11ct

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クリスティーズ オークション ダイヤモンド ペアシェイプ拡大

「ウィンストン・レガシー」

クリスティーズ オークション ピンクダイヤモンド  拡大

「プリンシィ・ダイヤモンド」

クリスティーズ オークション オレンジダイヤモンド拡大

「ファンシー・オレンジダイヤモンド」

毎日オークション ファンシー・ピンク・ブラウンダイヤモンド拡大

ファンシー・ピンク・ブラウンダイヤモンド

毎日オークション ファンシー・ライト・イエローダイヤモンド拡大

ファンシー・ライト・イエローダイヤモンド

ダイヤモンド リング エメラルドカット アントワープ拡大

エメラルドカットのダイヤモンドリング